大切なお子さんの歯を虫歯から守るために
お子さんの歯を虫歯から守るには、日頃のケアや正しい生活習慣を守ることが大切です。こちらでは、大田区久が原の歯医者「森山歯科医院」の小児歯科と、お子さんの歯の健康づくりに欠かせないポイントについてご説明します。
お子さんの歯を虫歯から守るには
小学校低学年までの小さなお子さんは乳歯やその生え変わりを経験するデリケートな時期を迎えています。それだけに、この間のケアをしっかりできるかどうかで虫歯に強い体質ができると言ってもいいでしょう。ここでは、とくにこの時期に気をつけておきたい4つのポイントについてご説明します。
1.乳歯は虫歯になりやすい
永久歯と違って乳歯はエナメル質が薄いためとてもやわらかく、一度、虫歯になると進行も早いのが普通です。中には「いずれ抜け代わる乳歯だから」とあまり頓着しない親御さんもいらっしゃいますが、じつは乳歯が虫歯になると、永久歯も虫歯になるリスクが10倍も高まることがわかっています。もし、乳歯の虫歯を放置してしまうと、生えてくる永久歯がその影響で次々と虫歯になる可能性もあります。
2.乳歯の虫歯は白く、見分けにくい
虫歯というと黒ずんだ色をしているようなイメージをお持ちかもしれませんが、じつはそれは永久歯に限ったことで、乳歯には当てはまりません。むしろ、乳歯の虫歯は白くなることが多く、この場合は進行も早いのが特徴です。色ばかりに気を取られ安心していると、知らず知らずのうちに虫歯が進んでしまいます。
3.だらだら食べが虫歯をつくる
虫歯菌の栄養は糖分。その糖分が口内に長くとどまるような食べ方はもとも危険です。いわゆる「だらだら食べ」ですが、これは最悪の結果をもたらしかねません。これを防止するには、食事の時間をきちんと決めて、食べ終わったら歯を磨くといった習慣を守ることが何より大切です。
4.仕上げ磨きが大切です
食後30分ほどで虫歯菌は活発に動き始めます。そうなる前にブラッシングして口内の食べカスを取り除くことが大切。でも、お子さんが小さいうちは手指も未発達なので、ご両親がブラッシングを積極的に手伝ってあげましょう。とくに奥歯や歯と歯の間など、お子様では歯みがきがしにくい場所を重点的に行うことが大切です。
ブラッシングのポイント
- 1. 歯ブラシは、お口に合わせて小さいヘッドがついたものを選びます。
- 2. ていねいに、ゆっくり磨きます。
- 3. ひざの上に寝かせて磨いてあげるとお口の中がよく見えます。
- 4. 磨き残しを防ぐために、歯ブラシを当てる順番を決めます。
- 5. 生え初めの6歳臼歯は溝が深いのでとくに念入りに磨きましょう。
お子さんを歯医者嫌いにさせないことも大切
虫歯になりにくい体質をつくる、高齢になっても自分の歯でものを咬めるようになるには、じつは小さいうちからお口のケアをしっかりすることが大切です。その意味でも、子ども時代から信頼できる歯医者で定期検診を受け、虫歯の早期発見、早期治療を行うことが欠かせません。でも、当のお子さんが歯医者嫌いで「こわい」「痛いから」と来院を拒むようだとそれも難しいでしょう。こちらでは、お子さんが歯医者嫌いにならないためにぜひ知っておきたいポイントをご説明しています。
来院の前に
脅かすのは厳禁
ふだんから「いい子にしないと歯医者に連れていくよ」などと言ってお子さんを叱っていませんか? そうやって親御さんから脅された経験が歯医者嫌いな子にする大きな要因になります。
ウソをつかない
「痛くないから」とか「診てもらうだけだから」と、お子さんにウソをついて連れていくのはNG。最初はよくても、実際に痛い思いをした場合、「だまされた」という気持ちになり、歯医者がとてもイヤな場所になってしまいます。
機嫌のよい時間帯を選ぶ
お子さんにとって歯医者通いは苦痛や負担を感じること。だからこそ空腹時や眠たい時間帯を避けて、できるだけ機嫌のよい時間帯を選んで連れていくようにしましょう。
歯医者で
親御さんがまずリラックスして
お母さん、お父さんが緊張してしまこともよくありますが、子どもはすぐにそれを感じ取ります。まずは親御さんがリラックスを。それがお子さんを安心させるファーストステップです。
「痛くないよ」は禁句
お子さんを安心させようとして治療前に「痛くないよ」を連呼したり、治療を終えた後に「痛くない?」と聞いたりするのはやめましょう。「痛い」というマイナスイメージが定着してしまい、かえって歯医者嫌いになってしまいます。
帰宅後
叱らずによく褒める
たとえ、お子さんが歯医者で泣いたり、治療を嫌がったりした場合でも、決して叱らないでください。むしろ、「次は大丈夫!」と頭を切り替えられるよう、よく褒めてあげることが大切です。
- PICK UP! 治療前の予行演習を行っています
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お子様が歯医者嫌いにならないよう、当院では治療前にちょっとした「予行演習」を行っています。たとえば、歯の大切さについてわかりやすくお話したり、治療がどんなものかをていねいに説明したりして、歯科医院の雰囲気に慣れてもらいます。さらに治療用の器具や設備についても苦手意識を持たないよう配慮していきます。何より大切なのは、お子さんに歯医者への信頼感や安心感を抱いてもらうこと。これは、そのためのトレーニングです。
妊娠中から始める虫歯予防
つわりやホルモンバランスの乱れが生じる妊娠期は、お口の中の環境が悪化し、虫歯や歯周病になりやすくなります。そうすると母体の影響により胎児の歯の健康や出生後の歯の状態にも何らかのリスクを生じさせかねません。したがって、この時期のお母さんはふだんよりも念入りにお口の中をケアしましょう。それがお子さんの虫歯リスクを回避することにもつながります。
お口の中の環境が悪化しやすい妊娠中は虫歯リスクもUP
妊娠期、女性ホルモンが増えることで歯周病菌の繁殖がうながされたり、唾液の分泌が減って虫歯菌を洗い流す力が減少したりします。とりわけ、つわりの時期には食欲がなくなるため食事の回数だけが増えたりしますが、この「だらだら食べ」がお口の中の虫歯菌を増殖させます。また、歯ブラシを使うと吐き気を催すのでブラッシングも満足に行えなくなり、口腔内環境の悪化が進みやすいので要注意です。
妊娠性周囲炎には要注意
“つわり”により口腔内の清潔が保たれにくくなるため虫歯や歯周病になりやすいのが妊娠期の特徴。さらにこの歯周病に似た「妊娠性周囲炎」を発症すると、低体重児出産や早産のリスクを高めます。これは原因菌が血管に侵入して「サイトカイン」と呼ばれる物質を分泌し、子宮の筋肉を急激に収縮させることで発生します。このような危険を回避するためにも、定期的に歯医者で検査を受けるようにしましょう。